「運送物流業界は未経験者でも就職できる」という言葉をよく聞きますが、実際はどうなのでしょうか？

本稿では、厚生労働省のデータや業界の現状を踏まえ、未経験者が運送物流業界に就職できているのか、どのような職種が未経験者向けなのか、就職するための対策などを徹底的に解説します。

厚生労働省の「令和4年版 労働経済の分析」によると、運送物流業界は人手不足が深刻化しており、有効求人倍率は他の産業に比べて高い水準で推移しています。

特に、トラック運転手不足は深刻であり、今後の物流の安定供給に支障をきたす可能性も指摘されています。

このような状況から、運送物流業界では未経験者の採用・育成に力を入れている企業が増えています。

未経験者が運送物流業界に就職するためには、以下の対策が有効です。

1. 業界への理解を深める
まずは、運送物流業界がどのような仕事をしているのか、どのような職種があるのかを理解することが大切です。

業界の動向や課題、求められるスキルなどを調べることで、就職への意欲を高めることができます。

2. 自己分析を行う
自分の強みや適性、興味関心などを分析し、どのような職種が自分に合っているかを考えましょう。

体力や運転スキル、コミュニケーション能力など、運送物流業界で求められる要素を自己分析することで、具体的な目標が見えてきます。

3. 求人情報を収集する
転職サイトや求人サイト、企業のホームページなどで、未経験者歓迎の求人情報を積極的に収集しましょう。

ハローワークや職業訓練校でも相談に乗ってもらえます。

4. 応募書類を作成する
履歴書や職務経歴書を作成する際は、自己PR欄で運送物流業界への興味や熱意、自分の強みなどを具体的にアピールしましょう。

未経験者であることを踏まえ、ポテンシャルや成長意欲を伝えることが重要です。

5. 面接対策を行う
面接では、企業が求める人物像を理解し、自己PRや志望動機、職務経験などを効果的に伝える練習をしましょう。

特に、コミュニケーション能力や体力、安全意識などは、面接官が重視するポイントです。

・倉庫作業員：商品の入庫・出庫作業、在庫管理などを行います。
・ピッキング・梱包作業員：注文された商品を倉庫から探し出し、梱包する作業を行います。
・配送ドライバー（軽貨物）：軽貨物車両で個人宅や企業へ荷物を配送します。
・事務スタッフ（物流関連）：伝票処理や電話対応、データ入力などを行います。
・運行管理者：トラックの運行計画作成やドライバーの管理を行います。
・整備士：トラックの点検・整備を行います。
・フォークリフトオペレーター：倉庫内でフォークリフトを運転し、荷物を運搬します。
・ルート配送ドライバー：決まったルートで荷物を配送します。
・長距離トラックドライバー：長距離を運転し、荷物を輸送します。
・倉庫管理スタッフ：倉庫全体の管理業務を行います。

運送物流業界は、未経験者でも就職しやすい状況にあります。

しかし、就職するためには、積極的に求人情報を収集し、企業へのアピールをしっかりと行う必要があります。

また、資格取得支援制度などを活用して、自身のスキルアップを図ることも重要です。

本稿が、未経験者が運送物流業界に就職するための一助となれば幸いです。

引用元
・厚生労働省「令和4年版 労働経済の分析」 : https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/koyo/04-1/index.html